クルマ

市販化はいつ?魅惑の轟音4ローター、RX-VISION【シャコタン好きのレア車図鑑 vol.2】

2022-05-23

 

この記事はシャコタン好きかつマニアックカー好きの管理人が最近気になったクルマを紹介するページです。市販車からレーシングカーまで「コイツ只者じゃねぇぞ・・・」ってクルマをピックアップしていきます!

 

かつてエンジンブロックの中で
「おむすび」をコロコロ回しながら
吹きあがるパワーを生み出すエンジンが存在した。

 

その名はロータリーエンジン。

リッター3キロにも満たない
ガソリンをまき散らしているかのような
環境問題一切無頓着なこのエンジンは
その吹け上がりの良さとダイレクトなレスポンス、
独特な音色を奏でるロータリーサウンドから
人々から愛されていた。

JDMを代表するスポーツカーRX-7。その美しさと官能的なロータリーサウンドは世界中に熱烈なファンを生み出した。

日本でロータリーエンジンといえばマツダ。

RXシリーズをはじめ多くのスポーツカーに
搭載されてきたロータリーエンジンは
2012年のRX-8販売終了とともに
日本の自動車業界から姿を消した。

 

環境問題がなんだって騒がれて久しいし、
第一最近じゃカーボンニュートラルだとか言って
レース業界でさえ、エコに傾倒している始末。

そんな世俗じゃ油垂れ流しロータリーエンジンさんの
肩身は狭いったらありゃしない。

消えて当たり前。誰もがそう思う。

 

 

しかし、ここ数年。

マツダがひそかに開発を進めているという
ロータリーエンジン車のウワサが
まことしやかにささやかれているのだ。

それもかつてない進化を遂げて・・・。

 

そんな謎に包まれた魅惑のクルマ、

RX-VISIONを紹介しよう。

2015年、突如姿を現したRX-VISION。僕は初めてRX-7を見たあの頃の感動を思い出した。

 

 

 

RX-VISIONとは

マツダがいつか実現したい夢

RX-VISIONが初めて世間に公開されたのは2015年の東京モーターショーでのこと。全国から集まったクルマ野郎たちがマツダブースで耳にしたのは驚きの言葉だった。

「マツダは今でもロータリーエンジンへの研究を続けている」

かつて一世を風靡したRX-7。美しいボディラインと独特のロータリーサウンドから「至高のピュアスポーツ」と呼ばれた稀代の名車は、次世代のRX-8へと受け継がれ、そしてカタログから姿を消した。

エコにうるさいこのご時世、燃費の悪いロータリーエンジンへの風当たりは悪い。いくら嗜好品のスポーツカーとはいえ、そのために多額の費用をかけなければならないのだから、安易にできることじゃない。

RX-VISIONはマツダロータリー復活の狼煙となるのか。それともまた夢のまた夢となってしまうのか・・・。

そんなことは薄々感づいていた。

ロータリーエンジンなんて古き良き時代の思い出でしかないと・・・。

 

だからこの発表があったときには驚いた。心底驚いた。

まだ構想段階とはいえ、僕たちの夢がついえていないのだと思うとにわかに顔がほころんだ。

 

ちなみにマツダの公式ホームページにはこう書かれている。

「マツダがいつか実現したい夢」

ロータリーへの夢を抱いていたのはマツダも同じだったのだ。

 

 

787Bから受け継がれる魂

RX-VISIONに搭載されるロータリーエンジン。その名も「SKYACTIVE-R」。あくまで構想段階ではあるものの、4ローター自然吸気エンジンになる予定だという。

これまで市販されてきた最も大きいロータリーエンジンは3ローター。ユーノスコスモに搭載され、ドリフト競技車両用のエンジンとしての評価も高い20Bのみである。

日本車初のルマン24時間ウィナーであるマツダ・787B。4ローターエンジンから鳴り響く超高音サウンドはまさに芸術品としか言いようがない。

ロータリーエンジンはローターハウジング内でおにぎり型のローターを回転させることで動力エネルギーを発生させる。単純にローターの数が多ければ発生するパワーも倍増するわけだが、4ローターは市販化の例がない。それもそのはず、4ローターが許されるのはレーシングカーだけだからだ。

マツダの歴史で4ローター搭載車といえば、日本勢初のルマン24時間総合優勝を飾った787Bだ。レース用エンジンとして開発されたR26Bエンジンはマツダスピードの究極の理想を求めたエンジンであり、その衝撃は日本のみならず世界中に知れ渡った。

787Bはマツダの歴史において欠かせないレーシングカーのひとつであり、なおかつ象徴的な存在である。RX-VISIONの公式HPでも綴られているように、4ローターエンジンの実現は伝説の名車787Bへのリスペクトでもあるのだ。

 

 

進化する「魂動」のデザイン

エンジンもさることながら、世界中がRX-VISIONに釘付けになったのにはもうひとつの理由がある。それはデザインだ。

近年のマツダが掲げているデザインテーマ「魂動」に則り製作されたデザイン。それを見て私は「美しい」以外の言葉が思いつかなかった。

スポーツカーのお手本ともいうべきロングノーズ・ショートテール、滑らかな曲線から感じられる躍動感と、それを引き立てるソウルレッドクリスタルメタリックの美しいカラー。近年のマツダ車のデザインは目を見張るものがあるが、これはまさにそれの集大成というべきデザインだろう。

 

近年マツダが推進している魂動デザイン。滑らかで美しく、マツダならではの彫刻品のようなデザインが目を惹く。

2016年の国際自動車フェスティバルで「最も美しいコンセプトカー」に選ばれるなど、そのデザインと秀逸性は世界中のクルマ好きが認めるところだ。

マツダは10年ほど前から大きな方針転換を図っており、欧州車に負けないデザイン力で勝負することと、BMWやメルセデス・ベンツのように画一的なデザインでありつ美しさを求めることに注力していた。このRX-VISIONはまさにその結晶ともいうべき作品だろう。

この感動はFD3S型のRX-7を見たときに似ている。唯一無二のピュアスポーツのスタイリングは、クルマに詳しくない人でさえ「カッコイイ」と納得させる不思議な魔力があった。RX-VISIONにはあの時感じた「スポーツカーとしての美しさ」とマツダが究める「魂動かす美しさ」が共存しているように感じた。

 

 

 

マツダの夢はサーキットへ

RX-VISON GT3 CONCEPTの登場

市販モデルの発表だけでも我々は十分に夢を抱いたが、マツダはこのクルマでレースへの参戦を目指しているというワクワクする発表があった。

グループGT3規格を想定して制作されたRX-VISION GT3 CONCEPTは。ベース車が持つ美しさを活かしつつ、サーキットでもバリバリ走っていけるデザインに仕上げられた。

コンセプトモデルとして作成されたRX-VISION GT3。まだイメージのみだがそのポテンシャルは高そうだ。

地を這う車高とトゲトゲしいディフューザー、大気を切り裂くような鋭いエアロパーツは、もともとのデザインのポテンシャルを一層高めている。エンジンの最高出力は570馬力相当になると想定されており、まぎれもなく一流のスーパーカーと肩を並べるスペックだ。

今はまだ想定段階で実車化はされていないが、もし実現すればSUPER GTや耐久レースなどで他社のスーパーカーたちと競う姿を見ることができるだろう。スポーツカーの宿命ともいうべきか、やはりサーキットでその雄姿を目に焼き付けたいと思うのはワタシだけではないはず。

 

 

 

次期「RX-9」として期待されていたが・・・

 

RX-9と思わしきクルマの特許出願

2018年にマツダは「新たな2ドアスポーツクーペ」の特許申請を行った。

特許申請に出したとされるクルマの画像は以下の通りだが・・・

ムムッ、これはRX-9とみて間違いなさそう??

特許出すってことは、市販化を考えていなければしないこと・・・ですね?

また調べによればこのクルマは電気自動車ではなく、内燃機関を搭載したクルマだそうなのでRX-9の可能性は高い。

この後2020年になると、このクルマのリアセクションに関する特許を追加で出願。

にわかにRX-9の市販化が期待されるハズだった・・・。

 

 

2020年以降は音沙汰ナシ?

こんな素晴らしい4ロータースポーツカーの話をしているところ、大変申し訳ないが、少し残念な話もしておかなければならない。

2015年に発表されて以来、グランツーリスモSPORTとのタイアップでゲーム内に登場させたり、色々と話題になっていたRX-VISIONだが、2020年以降は全くと言っていいほど音沙汰がない。

さすがにゲームとタイアップさせるくらいだから、前向きに開発しているんだろうなぁ、と思いたいところだが特許出願以降の新たな情報は得られなかった。

時期的にもコロナウィルスが蔓延してからなので、そのせいで開発がストップしているというのは想像に難くないのだが・・・。それにしても丸2年なんの話もないとなると、少々不安だ。

RX-9の夢は水泡に帰してしまうのか?ロータリーの名門マツダの底力に期待したい。

今はグランツーリスモSPORT、およびグランツーリスモ7でRX-VISIONの走りを体験することは可能だ。

しかし待ち望まれるのはリアルのクルマ。

実際にアスファルトの上をかける真っ赤な美しいスポーツカーの姿だ。

いつかサーキット、そして街中を、4ローターの轟音とともに走り去る姿をぜひとも期待したいものだ。

 

 

 

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